ご挨拶

キャットワンは、1996年に犬猫専門のペットシッターとして、個人事業からスタートしました。
当時、ペットシッターという職業は一般的にはほとんど知られておらず、始めるにあたって周囲からは、「そんな仕事に需要はない」「まともに生活できるはずがない」といった反応ばかりが聞こえてきました。
それも当然と言えば当然で、当時はNTTのタウンページにもペットシッターは3、4件が掲載されているのみ。その後登録された『Yahoo!』で『ペットシッター』と検索すると『キャットワン』だけが表示されるというような時代でした。
そんな状況でしたので、始めてしばらくの間はご依頼もほとんどありませんでした。
それでも、繁忙期を迎えるたびに少しずつお客様が増え、折からのペットブームの波にも乗り、その後はペットシッターとしての経験や視点を活かしながら、トリミングサロンやペットホテルへとサービスを広げていきました。
一方で、事業を拡大していく中では、会社のあり方について立ち止まって考えたこともありました。
「無理に業務を広げることよりも、お客様と動物さんたち、そして働くスタッフを大切にしながら、自分たちの身の丈に合った無理のない経営を続けていくこと」
そう考えるようになり、営業エリアを縮小したり、新規のお客様からの受付を中止したりと、その時々で自分たちなりの選択をしながら歩んできました。
そして、長く仕事を続けていく中で、私たち自身を取り巻く状況も少しずつ変わっていきました。
夫が体調を崩し、それまで担当していたペットホテルや送迎などの現場の仕事を続けることができなくなり、2025年には約10年間続けてきたペットホテルを閉店しました。
さらに、私自身も年齢とともに体調や体力の変化を感じるようになり、これまでは仕事を中心に過ごしてきましたが、家族との時間や、自分自身がこれからどのように生きていきたいのかについても、改めて考えるようになりました。
長く続けてきた仕事だからこそ、簡単に決められることではありませんでしたが、30年という年月を振り返り、今後の生き方について時間をかけて考えた末、30周年を迎える2026年を一区切りとすることを決めました。
そして2026年春、ペットシッター、トリミングを含む、キャットワンのすべてのペットサービスを終了いたしました。
振り返れば、本当にたくさんの動物さんと飼い主さまとの出会いがありました。
長年にわたりキャットワンをご利用くださった皆さま、そして大切なご家族である動物さんたちとのご縁に、心より感謝しております。
30年間この仕事を続けてきた中で、私自身、動物さんのお世話をするだけではなく、飼い主さまの心にも寄り添い続けてきたことに、あらためて気づきました。
また、私自身もこれまで8匹の猫を見送り、大切な家族との別れを経験してきました。
そうしたこれまでの経験を別の形で生かしたいと思い、現在は、ペットロスをはじめ心の整理をサポートする「ちずこの部屋」という新しい活動を始めています。
30年前、まだほとんど知られていなかった『ペットシッター』という仕事を始めたときと同じように、また新しい一歩を踏み出しました。
形は変わっても、これまでの経験や、皆さまとのご縁の中で学ばせていただいたことを大切にしながら、これからも自分たちらしい歩みを続けていきたいと思っています。
